ご飯を食べた後、お風呂に入る為に私はナユタに連れられていた。


「こっちだ」

「は・・はい」


腕を掴まれ廊下をずんずんと向かっていく。


「お前も災難だな」

「え?」


ナユタは口にあてていたマントを解く。

以外と優しそうな顔をしていた事に驚きだ。

センリに近い雰囲気だった。


「女に生まれたこと」

「あ・・いえ・・そうは思ってないけど」

「へぇ・・」



ナユタは私の顎に手をかける。


「意外と男好きか」

「ち、違うよ・・」

「まあ、この里でこれから一生過ごすんだ。よりどりみどりでいいな」


ぐっと近くまで顔を寄せられた。


ヤバい。

キスされそう。

ナユタの手に力が入って動けなくて、恐怖で目をギュッとつむってしまった。