誰にも見つかりたくなかった私は、城から飛び出した。


何処でもよかった。


涙が止まるまで落ち着ける場所を探していた。


木の影でも、林の中でも何処でもいい。


いっそ透明になって空気になってしまいたい。


なんて


完全にネガティバー全開になっていた私は隠れられる場所をあちこち探した。


「あー・・マジで痛い子。私ってば」


涙をぬぐいながらトボトボ歩く。


城の大門を出て左の方へ進むと、大きな茂みがあった。


「ここでいーや。ちょっと休もう」


大きな木を発見して、城の死角に座り込んだ。


「はあ・・」


THE・体育座り。