目にじんわりと涙が溜まってきたのがわかって、私は二人からすぐに目を逸らした。


「あの、何か勘違いしてる」


「？」


「私がギンを怒らせちゃっただけなの。私が悪いから・・ギンは悪くない」


「・・ヒオリ」


「ギンが出て行ったの・・私のせい。だからごめんなさい」



ああ、駄目。

また感情が溢れてくる。

自分の事しか考えられなくなる。



ギンに


会いたい。



と思った瞬間にはすでに涙が頬を伝っていた。


「はは、ごめんなさいっ・・恥ずかしい！！じゃっ！！」


「あ、ヒオリちゃんっ」



二人を振り払うように私はその場から逃げ出した。


誰にも会いたくない。

心が落ち着くまで。

心配もされたくない。

誰にも。