この3日、ナギはとうとうやる気が出たのか東の国の王としての責務を果たす為トキワ様の下で猛勉強中らしい。

3日前の夕食の時間に見たきり会っていない。

食事も喉を通る訳もなく放心状態の私を見守ってくれてたのはセンリだった。

無様に泣きじゃくる私を優しく見守ってくれたのはずっとセンリだった。


ああ、今思うと穴があったら入りたいくらい恥ずかしい。


それくらい私の取り乱しようは凄かったと思う。



「ありがとうセンリ」


「え?何が?」


ふとお礼が口から零れたんだけど、センリは首を傾げてた。


「もうさ、大丈夫だから・・監視しなくてもいいから」


「何言ってるんだ?」


「ギンの事は、ただの失恋だもん。自分の態度が原因で」


「え?」


ストレートに言ったら余計に恥ずかしく思えて、私は部屋のドアノブを回した。


「ごめん、本当に大丈夫だから!ちょっとだけ一人になりたいの」


「ヒオリ?」


「一時間したらちゃんと戻るからー!!」


私は廊下を走りながら言い放って部屋から飛び出した。


今日は一人でも平気な気がしたから。