私はギンを追いかける。

だって、だってこのまま放っておいたらいなくなっちゃう。

また何処かへ行ってしまう。

あんなに誓ったのに。

好きだって・・触れ合ったのに。

確かめ合ったのに。



「あ、ギン様」


「よう」


するとギンは遠くで手を振る侍女達に笑顔を向けた。

私の事は完全無視。まるで空気。

ギンはたちまち侍女達に囲まれた。


「ギン様、おでかけ?」

「ああ。買い物」

「私もいきたーい」

「私もー」

「お前ら仕事あるだろうが」

「ウフフ。じゃあ今度のおやすみは絶対に食事いきましょうね」

「そうだな。行ってやってもいいぜ」

「わああ!嬉しい!!」




え?何コレ?え?何コレ?


私が背後にいる事は知っているハズなのに。


「ギン・・」


私はとんでもなくか細い声で鳴くように呼んだ。

辛くて、声が上手く出なかった。

この仕打ちは一体何?

ねえギン・・私はもう











いらないの?