キイイン・・キュウウン・・・


と高音を発しながら装置は光り続ける。


「教授!?」


「試しに、一人呼び寄せる」


「駄目です!!」


「センリ君!仕方がないんだ!私の家族があいつらに囚われてしまった。言う事を聞かなければ皆殺しにあうんだ」


「ですが!!」


センリは焦る。

何も思い出せない自分を殴りたい気持ちでいっぱいだった。


「ヒオリと約束した・・もう、二度と過去の人間は呼ばないと!!!」


「センリ君!?」



ブワアアッと激しい風が辺りに舞った。

散乱した書類が宙を舞っている。


それにはギンもキリエも一瞬立ち止まる。


「何だこれは!?」


「あれは・・・」



大きな輪の向こうに、見た事もない世界が広がっていた。

しかしそれは砂嵐の様なものと代わる代わる見え隠れしている。



「もしかして・・ヒオリのいた世界?」



ギンは固まった。

巨木などない、ビルばかりが連なる世界を食い入るように眺める。


ザシュッ


「ああっ・・くっ・・」


「見過ぎだ」



キリエはギンの肩を剣で刺した。