「ごめんね。少しでいいんだよ。センリ達は早く寝たいでしょ?」


「いや、実は明日は皆休み。だから夜更かししても支障はない」


「そうなの?」


パッと明るい顔つきになった私だ。

とてもわかりやすい性格だと思われたに違いない。


「良かった。ちょっと安心した」


「それは良かった」


そんな会話をしていると遠くからギンがじーっと睨んでくる。


「センリ、汚ねぇ奴だな」


そして突然の暴言。


「俺をゲイにした上にヒオリと仲良くしててよ」


「え?」


「まだ根に持ってるのか。仕方なかったって言ったろ」


「ああ?どうすんだよ俺の今後!」


「・・・」



なんてこった。

ギンの機嫌が悪すぎる。

センリの咄嗟のアドリブが笑えない状況に発展してるらしい。

センリをのぞき込むととても疲れている様に見える。

というか面倒そうな顔だ。


センリは私の為に咄嗟に嘘をついたんだ。

だったらセンリのせいじゃない。

私はギンの前に立ちはだかる。


「ギン」


「なんだよ」