「止まって、ユウギリ」


「ん?」



アサギが女の正面に立ちはだかった。


「え?何?アサギじゃないの?なんでここにいるのよ」


「・・・」


アサギは答えず女を睨んでいる。


「知り合いか?」

「ですかね?」


ギンが尋ねるとツムギとクレハは知らない様だ。首を傾げている。


「ふうん」

女は嬉しそうにニヤついている。悪そうな顔で。


「久しぶりねぇ・・城の密偵を抜けたあんたがなんでこんな辺鄙なとこに?」


「ユウギリこそ、南の国からはるばるこんな場所に来るなんてどういう事?」


「そりゃ、王のいいつけに決まってるでしょ。時空転送装置を調べて来いってね」


「何!?」


二人は睨み合い続ける。

それには後ろで待機している全員も目を大きく見開いていた。