カサネが全然ギンから離れようとしないので、そのまま泊まる事になったらしい。

なんだかんだ仲よさそうにも見える。

「離れろクソかま!!」

「ひどいいい!ギンの馬鹿ああ」


その近くでマグカップを眺めながら俯いていた私をセンリは少し心配してくれてるみたいだ。


「ヒオリ?」

「あの・・ごめん。ひとつだけ・・いい?」


「何?」


「皆はまた明日の昼間は何処かへ出かけるの?私は何をしていたらいい?」


「ヒオリ・・」



いつのまにか不安で私の体が小刻みに震えたのをセンリは見逃さなかった。

何もわからない異世界の様な場所で独り取り残されるのは不安しかない。



「私・・この時代の人じゃないけど・・でも・・皆といるのなら皆の事少しでも知りたい」


「・・・そうだね。不安にさせてすまない」


謝らせてしまったので私はすぐに首を横に振った。


「じゃあ今から教えよう。でも眠くはない?」


「私・・ずっと不眠症だから・・へへ。今も全然眠くないし」


「それは笑い事じゃないな。ストレスが溜まって今に動けなくなるぞ」


「・・・はい」


おっしゃる通りですね。