そしてそんな恐怖はあっという間に訪れてしまう。

時間の流れが早く感じるよ。


私はトキワ様の部屋の前で深呼吸をした。


「すーはー・・」


「なんかあったら叫べよ」


「あい」


そんな事言わないでよ。

大丈夫、トキワ様はきっとわかってくれる。

絶対に!!!


と言い聞かせる。


コンコンコン

軽めにノックする。


しん。


人の気配がない。


「いないのかな?」
「ヒオリ」
「うわあっ!!」


ナギとトキワ様と私の声がかぶった。


後ろからトキワ様は現れた。


「びっくりしたぁ・・」


「ハハ、すまなかったな」


「ワザとだな今の」


え!?


「まあ、たまには」


とナギに対して返したトキワ様だ。

笑っている。


「入れ」


とトキワ様は部屋へ促す。


「俺はここで」


「そうか?・・わかった」


ナギの言葉にトキワ様は頷き私と一緒に中へ入った。