「なんか・・ギンが遠く感じる」


「え?」


人は酔っていると本音をぶちまけたくなるよね?

そうだよね?うん。

口が勝手にペラペラと動いてしまう。


「ギンが、モテてたの。今日。信じられなかったけど・・辛かった」


「ヒオリ・・」


「ギンもまんざらじゃない感じでニコニコしてて・・不安になっちゃった」


「うんうん」


ツムギさんは嫌がる事もなく話を聞いてくれる。


「ハハ。うぬぼれてたんだ。ギンは私だけが好きなんだって。でも・・きっと他に選択肢があったら、そっちにも行ってしまう可能性もあるって・・そう思った」


私、何を話してるんだろう。

自分が嫌いになる。

愚痴零したかった訳じゃないのに。



「わかるわ・・私もそうだもの。でもギンさんはヒオリを大事に思ってるでしょ」


「・・そうかな」


「そうよ」


「だって・・ギン、楽しそうだった」


「ヒオリ・・」



ちょっと涙が出てきてしまった。

禁酒しなきゃ。

駄目だこんな自分。