「カサネさんイイ人じゃない。可愛いし、仲良くしてあげなよ」


「なぬ!?」


ギンは私にそう言われて更にダメージを受けた。


「こんな時代に男性として生まれてきたのは、カサネさんのせいじゃないよ。
心が女なのは偶然だったんだから受け入れてあげないと」




。・パアアアアアア☆・。

カサネの目が輝いた。


「ヒオリちゃん・・なんてイイ子なの!!!友達になって!!いいえ親友がいい!!」


「え・・ええ、いいですけど」


親友になれるかはちょっとわからないけど。


どうやら味方にしてしまったらしい。


とギンの方へ眼を向けると、ガクッと首をもたげている様子だ。

それを見てセンリはずっと笑っている。


「で?何か用でここへ来たんだよね?ナギ?」


センリはわざとナギに促した。


「は?・・別に・・」


ナギはずっと目を逸らし続けている。


「あれ?そうなの?一緒に仲良く来たからギンに言いたい事があるんじゃないの?」


「あ?俺に?今人生で一番機嫌悪いぞ俺。」



バチッ


とギンとナギの目に火花が散った。


私は一度だけ確認の為にナギを見た。

一瞬目が合ったがすぐに逸らされた。



でも、約束だもんね。助けてもらったし。

私はナギを隠す様にギンの前に立ちはだかった。