私とナギを見つけた二人は笑いながら近づいてきた。


「よお、ヒオリ何して・・・っておい」


ギンは私を見つけるなり言葉を失った様だ。

もちろん容姿のせいだ。

恥ずかしすぎて私は顔を背けた。

上から下までジロジロと吟味された。



「ナギも、なんだその恰好」


「トキワが正装しろって・・今日だけな」


「はあ?」


そんな自分もしっかりと制服を着てるじゃないの。


「てか、ヒオリその服ヤバ。イタル見るんじゃねえ」


とイタルさんの顔を大きな手で押さえてる。


「ヒオリちゃんだっけ。それトキワ様が?」


「あ、はい・・」


イタルさんはギンの手をどかしながら聞いてきた。

何故か目を輝かせてる。


「へえ、すっかり王の妃だね」


ズキ。

それは言ったらあかんヤツですイタルさん。


「いえ・・その・・」


ギンの顔を見る事が出来ない。

どう思ってるんだろう。

トキワ様の思い通りの服を着せられて。冠まで。