「なんだ、ここにいたのか」


「あ、トキワ様」


後ろから声が聞こえた。私を探していた様なそぶりだった。



「会議には参加していなかったんですね」


「ああ、今はギンが中心となって作戦を練っているところだろう。私は違う仕事も抱えているからな」


「お疲れ様です」


トキワ様が私に近づくと、ナギが私の前に出た。



目つき悪いよ。

トキワ様に挑む気?


「家出は終わったらしいな。ナギ」


「スミマセンでした。その節はアリガトウございました」


とカタコトにお礼を言った。



「フ・・」


トキワ様はそれを聞いて喜んでくれたみたいだ。

その節っていうのは、大事を家族の喧嘩にしてくれたヤツね。

ホントそれは感謝だねナギ。


うんうん。

頷く私だ。