「そう言う事だから・・ヒオリ。いつでも、待ってるからな」


「え・・ちょナギ・・」


ナギはそう言って自分の部屋に戻っていった。


「口であんなこと言ってるけど、なんか認めてくれた感じじゃね?」


ギンは嬉しそうにビールを飲み干した。

私はギンに顔を向けられなかった。



「自分からちゃんと言えなかった・・ごめん」


「これでいいんだよ。お前が真面目に話すと、あいつ逆上してまた家出しちまうかもしんねえし」


「ギン・・そっか・・」


流石お父さんですね。ナギの事をよくおわかりで。


「ヒオリさん」


「うわっ・・びっくりした」


背後に幽霊みたいにクレハちゃんは立っていた。

お風呂上がりで髪の毛が濡れてより怖い。


「なんでそんなにモテるんですか」


「は?」


「なんで?羨ましすぎる!」


クレハちゃん、リフレッシュして来たんじゃないの!?逆に悶々としちゃってるじゃん!

てか私モテないよ!2018年では!!



「はあ・・いいなあ」


18歳のアニメ声のお肌も艶々なクレハちゃんが何を言ってるのだ。

顔も可愛い顔してるのに。モテないハズないのに。


「クレハちゃん可愛いんだからさ、絶対モテるでしょ?全然羨ましがる必要ないよね?」


しかも猫に変身するって。

可愛すぎか!



「みーんな、エロい目でしか見てこないし。誠実なイケメンを募集してるんです」


「あ・・なるほど」


確かにな変な色気もある。

ギンはすぐに話題に突っ込んできた。



「でも、お前ナギに迫ったんだろ?なんで?」


「そりゃ・・この人だったらいいかなーって思って」


軽いな、若者は。


そんなノリで体を許すなよ。