ギンはワザとらしく私を後ろから抱きしめた。


「ヒオリは俺にぞっこんLOVEだから、今日は一緒に寝るんだ。邪魔すんな」


「・・・はあ!?」


ギンの対抗意識のウザさマックスだ。

てかぞっこんLOVEて古すぎない!?なんでそんな言葉知ってるの!?

そんなツッコミしか出てこないわ。

センリは真顔だ。



「・・・面白くない冗談だな。ギン」


「冗談じゃねえし」


相変わらずのやりとり。

見てて飽きるわ。


「離してよ。馬鹿」


「え、ヒオリ・・ひでえ」


「酷くないっての」


私の塩対応にギンはショックを受けよろめいた。



っていうか、ギン。私とギンの事をセンリとトキワ様が知ったらどうなるか考えてないわね。


またあの時の二の舞になってしまう。


「ヒオリ?どうした?」


「え?あ、ううん・・なんでも」



私はすぐに離れてキッチンに逃げ込んだ。