すっかり夜になってしまい、私達が家に帰るとナギはまた不機嫌そうにしてた。


「遅い、てか何処行ってたんだよ。ずりぃ」


「ご、ごめん・・」


また心配をかけてしまったか。

猛省。


「いいじゃねーか。クレハも一緒で寂しくなかったろ?」


ギンは二人を見てニヤついてる。


「ああ、寂しくはなかったけど、心配した。ヒオリだけの」


「俺は?」


「するわけねーじゃん。馬鹿」


「ほんと可愛くねえ」


「ふん」



ナギはそれだけ言って自分の部屋に戻った。

一人だけで。


クレハはそれを心配してくれてるみたいだ。


「クレハちゃん、ごめんね。ナギ、疲れるでしょ?」


「え?全然。むしろ可愛いです」


「どこが」


とギンが返した。


「このままナギ君の事好きになったら、幸せなんだろうなあ」


ぎょぎょ。クレハちゃん今なんて。

でも凄く楽し気だ。

その言葉にギンが食いつかないわけがない。



「そうしてやれよ。あいつの恋はすでに破れてるんだから」


「ちょ・・ギン!?」


「へぇ・・そう言う事ですか」


とクレハちゃんのスマイル。


笑顔が怖い。


「ちょ、馬鹿な事言ってないで!!ご飯食べよう!!」


「はーい。手伝います」


「お、お願いしますっ」


やっと家に帰ってきたというのに、気が気じゃないわ!!

自分のせいでもあるけどね(泣)

いや、ギンのせい!!全部!うん!