「クレハ達と同じ。って言ったろ」


でもギンは顔を逸らしたまま、振り向いてはくれなかった。


「お前が望むなら・・帰してやりたいよ」



その切ない低い声を聞き、

グアッ

と私の顔は一気に熱くなった。

なんだこの感情は。

押し寄せる波は。

こんなの初めてだ。

ギンの事がたまらなく愛しく感じてしまった。

感情が溢れてきた感じ。

センリの時とは何か違う。



「ギン・・」



ぎゅううっ!

私はギンの背中に抱き着いた。

それにはギンも驚いていたみたいだ。

私からなんて今まで一度もなかったから。