クレハちゃんが手紙を書き終えると、それを出しにナギと二人で街の郵便ポストに出しに行った。


私はギンとお家で待機。

ギンは背伸びをしてリビングのソファーでダラダラしている。


「ちょっと、本当にいいの?のんびりして」


「あ?良いに決まってんだろ。久しぶりに帰ってきたんだぜ我が家に」


「そうだけど・・」


トキワ様とセンリが城で待ってるんだよね。

絶対後で怒られる。


「ずっと西の城で気を張りつめてよ。疲れたわ」


ギンは重い息を吐いた。


確かに。

それはそうだね。ギンはいつも警備してくれてる。

色んな所に神経を使ってる。


「この先もたぶん、油断できないだろうし。ちょっと休んでいこうぜ」


「う、うん・・」



ついに時空転送に関わろうとしているんだもんね。



「まあ、ぶっちゃけ俺はもうどうでもいいんだけど~」


「はあ?ぶっちゃけすぎだよ」


「フフ、だって・・」


ぐいっ

と私の腕を掴んで引き寄せる。


「俺はお前といられれば幸せなんだから」



そりゃ、そうなんだけど・・。



「だってお前は帰らないんだろ?2018年に」


「え・・・えっと・・・」


ズキっ

と小さく胸が痛んだ。


どうだろう。

今はそう思っているけど、実際帰れる方法がわかったら帰りたくなるかもしれない。

正直、揺らぐ。



「わかんない・・」


「え・・」


ギンは私の返事にたじろいだ。


「ごめん・・いつも優柔不断で・・」


「ヒオリ・・」



だって、お母さんやお父さんもあっちだし諦めたら二度と逢えなくなるんだよね?

それって、やっぱり悲しい。