お見通しだ。

全部。

トキワ様は私の耳をずっと弄んでる。

熱い息を近くに感じる。


「や・・トキワ様っ」


「私のモノになるつもりだったのだろう?」


ドキン


そう囁く声は痺れるほど甘い声。私を甘やかす様な。


そう。

そうだよ。

私は決めたんだ。

トキワ様の傍にいるって。

だからギンとナギを怒らせてまでセンリと約束した。


「そうです。だから、センリには酷い事しないでください」


「フ・・・」


トキワ様は鼻で笑うと私をベッドに倒した。

ああ、上から見下ろされて心臓がはちきれそう。



「これは・・嫉妬か」


とトキワ様は呟いた。


「え?」

「私はそこまでさせるセンリに嫉妬している・・らしい」



嫉妬!?

王様が!?

いつも余裕そうなトキワ様が!!??



「な、なんでですか」


「わからんのか。まあ・・だからギンとナギが苦労しているみたいなんだが」


「え!?・・んっ」


トキワ様は私の唇を奪って、一番上の帯を解いた。


シュルルッ

と衣擦れの音がして、私は戸惑う。


「トキワ・・様」


「センリを忘れさせる。私しか見えない様にする」


ドキン


トキワ様の目が光った。

いつものレモン色の瞳が。


「最後まで止めんぞ・・」


と、私の服を胸元から開く。