部屋の中に入ると、風呂上りのトキワ様が立っていた。


はうあっ。

タイミング悪っ。


「どうした?」


とおっしゃる王の長い髪が濡れて艶めいている。

上半身は裸である。浮き出た筋肉の筋を雫がほとばしっている。

私は眩いその姿からすぐに目を逸らした。



「あ、あの!センリが連れて行かれてっ・・」


「ああ、その件か」


「はい!酷い事・・しませんよね!?」


「・・・それはセンリ次第だ」


てことはするって事!?


私はそれを聞くと踵を返した。


急いで止めなきゃ!!


と思ったが、私の体はトキワ様によって阻まれた。


「トキワ様っ!?」


後ろから私をきつく抱きしめる。


「は、放してください」


「センリの事となると、お前は本当に・・・」


ドキン


きっとわかりやすいんだろう。

私の考えている事って。


後ろから耳をかじられ固まった。


「その姿も、センリに言われたからか?」


「!」


ぎゅっ

と更に強く抱きしめられた。