「カサネが見たのは男です!」


センリが声を大にした。


「え?」


その場にいた全員がセンリを見た。



「ギンのシュミは女装した同性です。そのカサネみたいに」


「は?てめ・・!っ」


センリは目で黙れとギンに語る。


「ドロボーではありません。最近ギンの所に来るだろ?黒髪でしゅっとした感じの男子。」


「!?」


突然の無茶ぶりにぐうの音も出ない。ギンにとって人生最大の屈辱的な状況。

センリは認めろと言わんばかりの目力で訴える。



「そうなのか?」


と区長がいかがわしい物を見る様なめつきでギンを見る。



「は・・」



はいって言いたくねえええええ!!!
ふっざけんな馬鹿クソしねえええええ!!!


とギンは心の中で発狂する。

だが・・



「・・はぃ・・・」



とか細く答えると落胆した顔で床を眺めた。

顔は青ざめている。

敗北感が半端ないのだろう。