「なあ、カサネ。ふざけんのもいい加減にしろよ」


「私はいつでも真剣よ!!特に貴方に関する事は!!」


ギンは怒りで眉がぴくぴくしている。


「あ?大体誰もいない家に勝手に来たのはお前だろうが!!!」


「うぐっ」


ギンはカサネの両頬を片手で鷲づかんだ。


「お前がドロボーなんじゃねえかあああ???」

「ちぎゃう~~~ちぎゃうもん」


カサネはちょっと嬉しそうだ。

ギンの手は憎しみがこもっているというのに。




それを無視し、区長は中へと入ってきた。警官を連れて。


「とにかく一度部屋を見せてくれ」


「え?でも」


「通報があったのだ。念のため見させてもらう」


センリは食い下がる。


「カサネはギンの事が好きすぎて勘違いをしてるだけです。
ドロボーなんていませんし、ましてやこのご時世に!ここ女がいるわけ・・」


「これは仕事だ。センリ君。王の命令だ」


「区長・・」


マズイ。

とセンリとギンは目を合わせる。


キッチンの私は足に力が入らないほど怯えてしまっていた。


どうしよう・・どうしよう・・どうしよう・・・