ドキドキする。


私ってこんな悪い事出来る人だったのね。


地下牢に繋がる扉の前にはもちろん警備の兵士がいた。

二人で守っている。

だけど私はその兵士にも嘘をついた。


「あの、トキワ様に言われてきました。中の人に用事があって」


「え?左様で?」


「はい・・」


ドキドキドキドキ


バレるかなーヤバいかなー


と心臓バクバク。



「あなたはたしかヒオリ様では・・」


「え?王妃の?」


と二人は驚いている。

だって今は朝方5時ですもんね。



そうだった。

私、王妃だった。

信じられないけどもしや権力を持っているのでは?

ジッと兵士さんを見つめてみた。


すると

「どうぞお入りください」


と簡単に通してくれた。



入れた―( ;∀;)



こんな私を信じてくれて、本当にごめんなさい。とずっと謝りっぱなしだ。


でも今だけは心が弾んだよ。

自分の思い通りになるって凄いね。

今だけは王妃(仮)に甘えるとしよう。

認めてないけど。



「ふう・・・よし!」



私は深呼吸をして、地下牢へと入った。