トキワ様はすぐに小姓に指示を出した。


「衛兵を呼べ」


「は、はい!」


「トキワ様?」


センリは首を傾げている。

私は頭が真っ白になったまま立ち尽くした。

さっきの言葉がループして。


「ヒオリ、センリは死んだと聞いていたが?ヒオリ?」


名前を呼ばれようやく我に返った。


「あっ・・はい!」


その合間に小姓が近くにいた兵を呼んできた。


「この者に手錠をかけよ」


「は」


王の合図で兵士はセンリの手に錠をかけた。


「トキワ様!?どういうことですか!?」


センリはわけもわからない様子で動揺している。


「お前は本当にセンリか?」


「何を言っているのですか!?」


どういう事?

なんでなの?

私はずっと同じ疑問を抱きながらセンリを見つめた。