そんなさなか、突然扉を強く叩く音がした。


ドンドンドン


「トキワ様!いらっしゃいますか!?」


この声は王の小姓の声だ。


「なんだ」


「た、大変です!セ・・」


と小姓は慌てながら伝えようとしたが、それを遮った者がいた。


「トキワ様、センリです。只今帰りました」


「・・・・」


「・・・は?」


時が止まった気がした。


私も、トキワ様も、シズクちゃんも。


その聞き覚えのある懐かしい声に固まった。