「そういえば・・・」


「え?」


「呼び方が戻っている」


「あ・・はい」


私の王様に対する呼び方を気にしているみたいだ。


「もうトキワと呼んではくれないのか?」

「えっと・・」


肩をもみもみしながら私はたじろいだ。


「呼んで欲しい・・」



寂しそうにご所望されたらそうせざるを得ないよね、うん。



「わ、わかりました。トキワ様って呼びますから。そんな声出さないでください」


しょんぼりした声だったから何故か罪悪感が。



「うん・・嬉しい」


顔は見えないがきっと笑顔な感じの声がした。

相変わらずだこの人も。

ほんわかしている。

センリの言った通り、初めて会ったら好きになっちゃいそうな予感しかしない。


なんてギンとナギには絶対に言えないわ。