「さてと」


という王の言葉にビクついたのは言うまでもない。


「肩でも揉んでもらおうか。ヒオリ」


「は、はい・・」


にっこりとそうほほ笑まれたら断れないって。


この人はきっとセンリの件とか、国の事とか私たちの想像を超える様な政務をこなしているに違いないから。


「流石に3日寝ていないと・・きついな」


「え!?3日も!?」


「ああ、仕事がたまりすぎて頭がおかしくなりそうだ」


「そ、それは大変ですね・・」


「うむ・・」


王は近くにあったクッションを枕にしてうつ伏せになった。


「はぁ・・」


ため息までついてる。

よっぽど疲れてるんだ。


「お前に癒されに来たんだから、もてなしてくれ」


「は、はい。喜んで~」


居酒屋ばりに言ってみた。

だって、なんだか可哀想。

王様っていう職業は、きっと休みがないんだ。

私は王様の肩を懸命に揉んであげることにした。