私はお茶を啜りながら気になるあの話をナギに振った。


「で、どうするの?東の国の件受けるの?」


「は?んなもん嫌に決まってんだろ」


「え?どうして?」


ナギは王になれる正当な後継者なんじゃないの?

私が首を傾げていると、ナギは羊羹を口に放り込む。


「んぐんぐ。あのな、あんな話あいつにとって都合よすぎだろ」


「あいつって、王様の事?」


「そうだ。ヒオリから俺を引きはがす絶好の機会じゃねーか」


「え・・」


そんな風に思ってたんだ。


「あいつはお前を諦めてない感じだったし、結構東の国は距離あるしよ」


「確かに遠いね。ナギが東の王になったら、なかなか会えなくなるって事か」


「そうだ、まあヒオリが俺と一緒にくればなんの問題もないけどな」


それはどうなんだろう・・王様が許すかなあ。


と疑問に思ってしまうな。


「だから俺は断る。ずっとヒオリの傍にいる。ていうか、あいつから守るのが俺の今後の使命だ」


「ナ、ナギ?」


燃えてらっしゃる。目がメラメラと。


「センリもいないし、一旦脅威は無くなったけど、何が起きるかわからねえし」


「それは・・そうだね」


頷ける。

やっぱり気になるのは消えたセンリの体と時空転送装置だ。


「私もナギの傍を離れないよ」


と素直な気持ちを言った。


「お、おう・・///」


ナギは突然の私のぶっこみ発言に顔を赤らめて喜んだみたいだった。