「私は時空転送の事はあまりよく知らぬのだ。もちろん存在などは知っているが、詳しくは知らぬ」


「え!?」


なんでも知っていそうなのに!?それを知らないの!?

私も一緒に驚いた。

てっきり王様の言いつけでセンリが動いていたのだと思っていたのに。


「ヒオリの事はセンリが全部やった事。私に良かれと思ってな。私はセンリだからこそそれを信じた」


「そんな・・でもセンリは場所を言ったら殺されるって」


「・・・なるほどな」


ここで皆の考えは一致した。


「じゃあセンリはその時空転送に関わる誰かに殺されたのか!?」


「そう考えるのが妥当だ」


とギンとナギは声をあららげた。

王も頷いている。


「憶測だが、可能性は高い」


「くそ・・」

「一体誰が・・」


王は私の肩を抱きギンに言った。


「いいのか?首を突っ込むとお前達も殺されるかも知れぬぞ?」


ドキン


そうだ。

王の言う通りだ。


「でも、ツカサが帰るには装置の事を知るしかない!」


「そうだ!覚悟は出来ている」


「とっくにね!」


とツムギさん達は訴える。


「皆・・・」


ツカサさんは嬉しい顔はしていなかった。

危険だと察知したから。