捜索から1時間が経ち、くまなく街など探したが見つかる気配はなかった。


「ちっ・・駄目だな」


「ああ・・」


ギンとナギは走りっぱなしでクタクタだ。


「シスター達が一瞬目を離した時だろ?素早すぎだろ」


「俺達みたいに鳥か、あるいは・・」


と詮索していると、北西の空から誰かがやってくるのを見つけた。


「げ・・あれは・・」


充分な近衛兵を付けた西の王トキワが自らやってきたとすぐに悟った。


「ヒオリ、後ろに」


「え?あ・・あれ王様?」


「ああ・・・」



ギンはツカサさんやツムギさん達を呼び寄せ、王が地に着くまで待った。

センリの遺体が無くなったなんて知って、王はブチ切れたりしないだろうか?




神様、何事もおきませんように。


と空に祈った。