異世界トランスファ

「毎日が・・楽しくて・・失敗してしまった」


「センリ・・・」


その言葉を聞いて、わたしの目にじわっと涙がたまった。


「もっと非情であるべきだった。でも、ヒオリがこんな世界でも俺達と楽しそうにしているから」


「・・・」

「・・・」


ギンとナギは静かになった。そして聞いた。

センリの言葉を。


「俺もヒオリを好きになった。ギンやナギと同じだ」


「う、嘘・・それは私を騙す為に・・」

「これは本当」


とセンリはすぐに切り返してきた。

ぐらりとよろけた私をナギが抱き留めてくれた。


「でも、俺には日輪の事とトキワ様がいる。俺が裏切る事の出来るものなんて・・・目の前の幸せしかないじゃないか」



と、顔をしかめ俯いた。