「でも残念だったな。ここには本当に誰もいないよ」


と偽るツカサさん。


「そうよ、私とツカサの邪魔しないで」


とクレハちゃんも続く。


しかし、センリは顔色を全く変えずにテントに近づいた。


「いや、他人の言葉は信じない。信じたら裏切られるからな。自分の目で確かめるまでは・・」


「ちょ、待てよ！」


「抑えろ」


センリは兵にそう言うと、兵はすぐにツカサさんを取り押さえた。


と、テントに手をかけた時だった。


「ぐあああっ」


「ひいっ」


後ろの兵士達が突然声をあげ、センリは振り返る。

突如、大量のヘビたちが兵を襲い始めたのだ。

ツカサさんの目が喜びで輝いた。

あれはツムギ！！！

奥にいる大蛇が森のヘビ達を集め襲わせたのだ。


「グアアアウッ！！」


と叫び、その一瞬で横からセンリに襲いかかったのはアサギさんだ。


「ぐっ！！」


腕を噛まれそのまま引きずられる。


「お前達！！」


センリは兵を呼ぶが、兵士達は自分の事で精一杯の様だ。


おぞましい程の大量のヘビ達は巻き付いたり噛みついたりしている。


「くっ！！一体何が・・」

「観念なさい！！猫パンチ！！」


バキッ！！


と最後にクレハちゃんがセンリの顎をアッパーした。

そのままセンリはノックアウトされてしまった。


テントの隙間から見ていたギンはツムギさん達の手際の良さに圧倒されていた。


「あいつら、あっという間にあのセンリ達を・・」

「すっげ。恐るべし・・だな」


こくこく。

私とナギも同感した。