私達はアサギさん達に先導してもらい、その訓練所へと到着した。

夜中なので真っ暗闇。

森の中に大きな岩があって、中にはテントが張ってあった。


「一応携帯食料もあるよ」


「今夜はここで寝る感じか?」


「凄い・・自衛隊みたい」


と私が見入っているとツカサさんも同じように頷いた。


「ほんと、初めて会った時は怖くて仕方なかったけどな」


「え?」


「え~酷い、ツカサ!」


「そうだ。ツカサが勝手にココに来たくせに」


どうやらツカサさんは3人にここで出会った様だ。


「フフ、凄い一年だったんですね」


「君もだろ?そりゃ驚くよな。まず人間の姿じゃなかったんだから」


「うんうん」


まさかこんな気持ちを共有できる人が現れるとは。

心強いです。



「そういやお前ら、何の種族なんだ?俺とナギは鳥だけど」


「私はオオカミだ」


とアサギさん。

たしかにそれっぽい気がする顔つきをしてるかも。


「クレハは猫でツムギはヘビだ」


「へ、蛇!?」



ニコリ。

とほほ笑むツムギさん。

大蛇に変身するの?

マジで凄いです。この世界は信じられない事が多いです。


私の中では蛇は一番怖い。


「ま、そんな武器よりも化けた方がよっぽど強そうだな」


「そうかもしれん」


とアサギさんは真面目に頷いた。