バンッ!


と思わず客室の扉を思いっきり開けてしまった。


「あ、ごめんナギ・・」


ナギの事考えてなかった。


「え?」


ベッドの方を見ると、そこにはクレハちゃんがいた。


「あ、ヒオリさん来たね」


「・・ああ」



クレハちゃんは手際よくナギの包帯を巻いている。

私は唖然とした。

ナギが他の女子に身を任せているなんて初めて見るし。

初対面の相手には絶対心を許さないと思っていたから。



「あ、クレハちゃんだっけ・・ありがとう」



私は精一杯な大人な対応をとった。

つもりだ。

動揺を隠せているかはわからない。


「いえいえ、私こう見えても看護師見習いなんですよ~」


「へえ。凄い」


私はソファに座る。



「ほい!かんせ~」


「さんきゅな」


「どういたしまして☆」


な、ナギが・・・さんきゅだとう!?

めっちゃ普通の中高生みたい。ナニコレ?夢?幻?