私達は眠れないまま、次の日の朝を迎える事になった。

というか、ギンがだけど。

私は半分ウトウトして、何回も何回も自分の頬を抓ってナギの傍にいた。

半分寝てたかも。記憶飛んでるし。


「ヒオリ、ちょっと寝ろよ」


とギンも心配する始末だ。


「だ、大丈夫・・これくらい」


「全然大丈夫な感じしねーけど?」


とギンは呆れている。


日差しがカーテンの隙間から零れて、外から鳥のさえずりも聞こえる。

きっといい天気だ。



「俺が見ててやるから。ちょっと寝ろ」


とギンは私の頭を撫でる。


「だ、大丈夫だってばぁ・・」

「お前も色々あって疲れてるんだ。今日だって何が起きるかわからねえ。とりあえず寝ろ。言う事聞かねぇと・・」


ちゅ。


「キスすんぞ」


いや、したよね?すでにしたよね?今。


「ちょ・・なにすんら・・」


「ハハ、ロレツ回ってねえし。もう一回するぞ」


「や・・無理、だめー・・・すぅー・・・」


と不覚にもそのまま寝てしまった。


「クク・・かわい」


ギンは嬉しそうに私の髪を撫で続けてくれた。