ギンがお腹が空いたと言うので、街にあるレストランに入った。


「こんなのんびりしてても大丈夫なの?」


「流石に追っては来ないと思うぜ?南の国にまで」


「そうなの?」


「王同士、仲良くないし」


そうなんだ。それは助かりますな。


「おまたせしました。目玉焼きハンバーグです」


と現れたのは女の人だった。


「あら、そちらの方」


ドキン


その人は私を見て、目を大きくしている。


何?ソッコーでバレたとか言わないよね?

めっちゃガン見してくるんですけど。


「珍しいですね。バッチを付けてないなんて」


「え・・」


バッチ?

よく見るとその人の服に何かのロゴマークがついたバッチが付いている。


「それですか?」


「あら、もしかして異国の人だった?この国の女性はお勤め期間外ではこれを付けていないといけない法律なの」


「そうなんだ・・」


「観光ですか?ゆっくりしていってね」


ニコリ。

と大らかな笑顔で仕事に戻った。


「ねえ、国によってやり方が違うんだね・・っておい」


お前ら。鼻の下めっちゃ伸びてんぞ。

私一筋じゃなかったのかよ。


「なかなかいい国だな。ここで暮らすか」


「そうだな。」


ったくしょーもな。