ナギは私の膝に頭を置き、横になった。

さっそく甘えん坊か。


「ったく・・災難続き」


「ご、ごめん」


「謝っても許さねえ」


そうだよね。ナギは私を庇って大怪我して、しかもその後も死にかけて。

しゅんとした私の頬をナギは抓った。


「いひゃい」


「馬鹿・・二度と心配させんな」


「ナギ」


ナギは痛むところをごまかす様にさすりながら言う。


「俺を忘れるとか・・あり得ねぇ・・すっげえショックだった」


「あ・・」


「このままお前は俺を忘れちまうんだって思ったら・・」


と泣きそうになったのか、言葉をつまらせた。

私は無意識にナギの頭をゆっくりと撫でた。

撫でたかったんだ。


「ん、ごめんね。もう忘れない・・絶対」


「約束だかんな」


「はい」


私もつられて泣きそうになって、笑ってごまかした。


沢山心配かけてごめんね。

ナギ。