その頃、私は抱きかかえられながら地下道を通っていた。


「ちょ・・離してっ!誰なんですか!!馬鹿!」


「大人しくしてろよ!舌噛むぞ」


ズキン


「誰なの?本当に」


ズキン


「お前を助けに来たんだよ!」


ズキン


どんどん頭痛が酷くなる。


「助けなんていらない!早く私を下ろして!!」


「馬鹿!馬鹿ヒオリ!!」


「なっ」


なんで私が馬鹿なのよおおお!!


光が先の方に見える。


「あ、あれだ!」


「よし、行くぞ!」


「ちょ・・待ってってばあああっ」


全然私の言う事聞いてくれない。

なんて強引な人なんだ。

なんで涙がこんなに溢れてくるんだ。

意味不明すぎるわ!!