「・・・・」


兵士は様子を伺っている。


しーん・・・


ギンは倒れたまま微動だにしない。

息遣いすらも聞こえない。


「・・・おい、お前。起きろ」


しーん。


「おい!」


しーん。


「一体何だって言うんだ」


と兵士は牢の鍵を開けはじめた。


「大丈夫か!?おい」


と兵士がギンの肩を触った瞬間だ。


「マジで引っかかるとかさ、兵士失格じゃね?」


「なっ!?お前っ」


ギンは手首をひねり兵士を押さえつけた。


「だ、誰か!!」


と兵士が叫ぶと、奥の方から別の兵士が駆け付ける。


「どうした!!」

「どうしたもこうしたもないっての」



とギンは抑えている兵士の腰から警棒を見つけるとそれを奥の兵士に投げつけた。


ガンッ!!


「ぐあっ」



警棒は兵士の額にヒットした。


「よーし。カサネ、ちょっと出て来てこいつを縛れ。俺は着替える」

「はーいダーリン☆」

「ダーリンじゃねえ」


兵士はギンを睨みつける。


「お前・・一体」


「は?ただの東の全警備部隊の隊長だけど。まあ、無くなっちまったから元だけど」


ドカッ!!


「く・・そ」



ニヤリと笑ってからギンは兵士をお寝んねさせた。


「きゃん☆カッコいい」


「馬鹿言ってんじゃねえ・・・・行くぞ」