次の日の話だ。
西の国を出立したセンリは、東の国の城に向かう途中で暮らしていた家に寄っていた。
ヒオリとナギが城の兵士に見つかるまでは平和だった日常。
いつか主君であるトキワから遣わされた本使命が起動されると心の中に思っていたがこんなに早く始まるなんて思ってもいなかった。
そしてそれを起動したのは自分だ。
「・・・」
センリは無言のまま、家の玄関を開ける。
このとびらを開けると、いつも笑顔でヒオリ達が帰りを迎えてくれていた。
わいわいとにぎやかな夜。
喧嘩も絶えない日々だった。
廊下を歩くと、
キッチンに、使ってそのままのお皿が置いてあった。
「・・フ・・」
センリは乾いた笑いを一度だけすると、自分の部屋に入った。
そして必要な書類をバッグに詰め込む。
机の奥にしまっておいたスマホとケーブルも。
「楽しかった・・本当に楽しかったんだ・・・」
蔑まれても仕方ない。
自分が全部仕組んだ事だから。
だけど、なんでこんなに心が痛いのだろう。
自分は、トキワ様の為だけに生きている存在なのに。
「なんで・・・こんなに空しいんだ」
わからなかった。
自分でも。
西の国を出立したセンリは、東の国の城に向かう途中で暮らしていた家に寄っていた。
ヒオリとナギが城の兵士に見つかるまでは平和だった日常。
いつか主君であるトキワから遣わされた本使命が起動されると心の中に思っていたがこんなに早く始まるなんて思ってもいなかった。
そしてそれを起動したのは自分だ。
「・・・」
センリは無言のまま、家の玄関を開ける。
このとびらを開けると、いつも笑顔でヒオリ達が帰りを迎えてくれていた。
わいわいとにぎやかな夜。
喧嘩も絶えない日々だった。
廊下を歩くと、
キッチンに、使ってそのままのお皿が置いてあった。
「・・フ・・」
センリは乾いた笑いを一度だけすると、自分の部屋に入った。
そして必要な書類をバッグに詰め込む。
机の奥にしまっておいたスマホとケーブルも。
「楽しかった・・本当に楽しかったんだ・・・」
蔑まれても仕方ない。
自分が全部仕組んだ事だから。
だけど、なんでこんなに心が痛いのだろう。
自分は、トキワ様の為だけに生きている存在なのに。
「なんで・・・こんなに空しいんだ」
わからなかった。
自分でも。