裏でそんな事が起きているなんて何も知らない私は、ぼーっと本を眺めていた。


そもそも半分しか読めないし。

ん?あれ?そもそも私はどうしてこの時代に来たんだっけ?

なんだか忘れっぽいな。年かしら?


「う~ん・・」


としかめっ面でいると、シズクちゃんが近づいてきた。


「ヒオリ様、お隣の部屋でトキワ様がお待ちです」


「・・・はい」


私は立ち上がって、ふと目の前にあった鏡を見つめた。



「私は・・・なんの為にココにいるんだっけ?」



自分に問いかけてみるが全然答えが出てこない。


「ヒオリ様?」


シズクちゃんは首を傾げる。


「あ、ごめんね。今行きます」


私は王の待つ部屋へと向かった。