「約束する。あの二人は殺さないから。だから・・トキワ様の傍にいてくれ」


ああ、またソレか。


それが一番の目的なんだね。センリにとっては。


「わかった」


と私は言った。

聞き分けよく。

そっちがその気なら、こっちだって。


「でも、ナギの顔を見せて。出ないと・・私も死んじゃうよ?」


「ヒオリ・・」



泣きながら睨みつける。


「こんな世界、来たくなかった。こんな世界未練も何もない」


「・・」



私は人生で一度も使ったことない言葉を、冷たく言い放った。



「ナギが死ぬなら私も死にます」



この言葉には、兵士もシズクちゃんも驚き青ざめていた様だった。

センリも堪えた様に見えた。

よっぽど私の目つきが冷めていたんだと思う。



「・・わかった。ナギに逢わせる。だから・・そんな事もう言わないでくれ」


「・・・」


静かにセンリは応えてくれた。