「ヒオリ?何をしてる」


と後ろからタイミング良くセンリが現れた。

藁をもすがる思いで私は訴える。


「ナギに逢わせて!!死んじゃう!!」



私の言葉を聞くとセンリは口角をキュッと締めて拒否した。



「駄目だ。ヒオリ、ナギとギンの事は忘れろ」


「な、何言ってんの!?そんな事出来る訳ないじゃん!!センリ、家族でしょ!?なんでそんな酷い事言えるの!?」


「家族じゃない。あれは与えられた任務だった・・」



バシッ!!

と私は反射的に頬を叩いてしまった。


「馬鹿!!センリの馬鹿!!本当に嫌い!!」


と言い残して私は走り出す。



「待て、ヒオリ!!」



待たない!待てるわけないじゃん!!ナギは私を庇って大怪我したんだよ!?見捨てることなんかできる訳ない!!



「お前達、ヒオリを捕まえろ」


「はっ」


私を兵士達が追いかけてくる。


絶対、絶対に捕まらない!!