その頃、捕らえられていたギンとナギは城の牢に入れられていた。

ギンは拳を床に殴り続けていた。


どこかで見たことあると思ったんだあのドラゴン。ヒオリの事ばっかり気にしてたから・・。
初めて家の前で見た時にちゃんとセンリとの関係を調べていればこんな事には・・クソ。俺の失態だ。


「畜生・・センリの野郎絶対に許さねえ・・」


「ああ・・・はぁ・・はぁ」


とナギが辛そうな息を上げている。

ギンは抑えている部分を確認する。

「おい、大丈夫か。骨折れてるんだっけ」


「これくらい・・何とも・・ない」


今にも意識が飛びそうな感じだ。

絶対安静のハズが長距離移動で容体が悪化していた。


「マジかよ。しっかりしろ!おい誰かいねえか!!」


ギンは大声を上げ、辺りを見回す。


「ギン・・いいから・・」


「いい訳ねえだろ。死んだらぶっ飛ばすぞ」


「なんだそれ・・・」


そんな会話をしていると、兵士が2人駆け付けた。


「どうした?」


「こいつの様子が変なんだよ。肋骨が折れてて治療中だったのに」


「本当か。わかったすぐに医師を呼ぼう」


「頼む」


兵士達は頷き駆けていった。