「それは俺が教えましょう、トキワ様」


ドキン


後ろを振り返るとセンリが立っていた。


正直、逢いたくなかった。

いや、逢いたかったけど、目を見ることすら私には出来ない。




「では、ヒオリ。センリに教えてもらえ。私は政務へはいる」



そう言って王はすんなり出て行った。

二人っきりになんてもっとなりたくなかったのに。

最悪の状況だ。


沈黙が重くのしかかってきた。