私は慣れない着物で身動きが上手く取れずに、ゆっくりと王の所へ向かった。


よしよしと頭を撫でられる。


子供扱いなのね。

確かに貴方の方が年上に見えますけど。



「美しい。とても良く似合っている」



とお世辞を言われる。

ええ、私は和風な顔つきです。

洋装よりも和装が似合うかもしれませんね。



「嘘ではない。だから笑顔を見せろ」



いやいや、笑えないんです。


まだ心が痛くて、苦しくて。


今にも吐きそうです。