バサバサバサっ!!!


と紙が床にまき散らかった音がした。



え?何?



と斜め後ろを見ると


「!!!」



私は驚きで目を見開いた。

振り返った先にはギンの姿があったから。


「ギン隊長?いかがなさいました?」


とギンと一緒にいた兵達は不思議がっている。


「嘘・・・だろ」


口をあんぐりと開け、ギンは私を食い入るように見つめた。ギンも驚きを隠しきれてない。


「ギ・・」


と私は思わず叫んでしまう所だったが、咄嗟にギンが指で合図した。

人差し指を口に持ってきて。


しーっと。


「ギン、どうした?ああ・・なるほどねえ」


とギンの横にいた相棒のイタルが私を見て納得した顔をしていた。


「珍しいね、この時間に女性が通るなんて。目の保養だぜ」


「・・・」


未だ、ギンは目を見開いて私を見ている。

というか、固まってる?


「マジ・・か」

と呟いていたけど私には聞こえるハズない。


「!!」


私は懸命に目で訴える。


ギン!ギン!!お願い!助けて!!!


「如何されました?行きますよ」

と侍女長に促され、私は連れて行かれそうになった。