「離せ。ナギ!!」


「ナギ!!」


必死に二人はナギの手を掴む。

センリが必死になりナギを諭してくれた。


「ヒオリはきっとこの時代に来たくて来たわけじゃない!可哀想だと思わないのか!」


「・・・」



それでもナギは私の首から手を放そうとはしなかった。


「ナ・・・ィ・・」


名前を呼んでいるつもりだったけど、声が出る訳ない。気持ちもきっと伝わらない。


だって本当に殺そうとしてるのがわかる。



「ナギ!!!」



ドカッ!


と鈍い音がしたかと思うと、ナギはその場で倒れ込んだ。


ギンが思いっきりみぞおちにパンチしたらしい。


私はそのまま崩れ落ち、センリに抱き留められた。


「大丈夫か!?ヒオリ!?」


「・・ぁ・・・はぁ・・」



私は思った。

きっとこれで夢から覚めるんだ。

そういうパターンだ。

きっとそう。

きっと。




ふっと

そこから意識が遠のいた。