「まあ、それは歴史において色々な進化を遂げたって事だよ」


「進化・・」


「まず、今のこの国は他国とは完全にシャットアウトされてる」


「え!?」


「もうずっと昔からだから、今となっては大したことじゃないけど」


500年も経つとそんな事が!?


「歴史書によると、2250年頃に宇宙から隕石が降ってきて富士山に直撃。凄い大惨事になったらしい」


「えええ!?あの富士山が!?」


「これは正直、本当かどうかわからないんだけど、その富士山に落ちた隕石には宇宙の未知の生命体が乗っていたとされ・・」


「う、宇宙人」


「人間に寄生した・・らしい」


「SFや・・・SFやぁああ」


私は頭を抱えて俯く。目から血を吹きそう。

まあ少し冷静になってみれば、すでにここにいる私も立派なSFの住人だが。



「隕石のせいで人間と動物たちが合体しちゃった説もあるんだけど」


「合体・・」


「なんとも定かじゃないんだよな。だから俺は研究してるわけなんだが」


「そ、そうだったんだ」



だから鳥にも人間にもなれるってこと!?

すげえええええええ!!!!!



純粋に驚きしか出てこない。




「でね、何故他国からシャットアウトされているかと言うと」


「センリ」


ナギが突然割り込んできた。


「お前の話、何時間もかかるだろ。腹減った」


「え?まだ始まったばかりじゃ・・」


と、私が声を出した瞬間だ。


「黙れ汚物」


「あっ!」


ナギが私の首を鷲づかんだ。

力がじわじわとこもってくる。

その力は憎しみを感じる。



「ナギ!?」


センリもギンも突然の行動に立ち上がる。


「何やってんだ!」


「得体の知れない生き物は殺した方がいい」


「待てよ!」


ギンが首を掴んでいる手をはがそうとした。


「っ・・」


痛い・・苦しい・・殺される・・


ダイレクトに喉が痛い。